【祝!完結】「あげくの果てのカノン」を猛烈にプッシュしたい
鉄は熱いうちに打て、ともいうので、読み終わりたての勢いのあるうちにちまちま感想を書きました。
※思いっきり核心に触れています。まとめて反転しています。要注意。
※脚注部分は核心には触れていないですが、展開には少し触れているので念の為隠しています
ちなみに、イメソン脳の私が思うに、間違いなくこれ。
(この記事も聴きながら勢いで書いてます。)
あらすじはこちら。
不倫×SF、というテーマを割と全面に押し出した作品。
最初読んでるときは、SF?むしろセカイ系じゃね?ってなりました。もう死語なんですかね。
たまたま世界は「壊滅的」で、たまたま好きな人に奥さんがいて、
その人が「ニュースに取り上げられるぐらいに有名人」になっていた、そんなヒロインの恋の物語。
そして「あげくの果て」の顛末の物語。
登場人物それぞれの恋の終着点は間違いなく幸せではない。
相手を思うあまり、病的なヒロインは間違いなく気持ち悪い。*1
と、いうか主要人物のほとんどは愚直に人を思っていて、すごい。
素直に尊敬する。そして、心惹かれる。
間違いなく大団円ではない結末だったと思う。
あくまでも多くは語らず、読み手の想像に任せる感じ、嫌いじゃない。*2
と、いうわけで、
- 間違いなく読後感はすっきりしない。もやもやしかしない。
- 多分このメリーバッドエンド的な感じ、うん、好き!!!(笑)
- 読書中の爽快感もほぼない。
- 閉塞して辛い純文学臭い感じ。
以上のような作品が好き!って方はぜひ読んでほしいです。
------- ここから先、ネタバレ注意! -------
かのんちゃんにとって境さんへの「恋」は間違いなく救いであった。
境さんは、昔の自分/アイデンティティに執着していた。
(昔の初穂さん/牧場にいたときの初穂さんは、なんとなくかのんちゃんの容姿に似ていた気がする。ある意味、境さんの好みは変わっていなかったのかなぁ。)
初穂さんは、境さんと共に歩く理想に執着していた。
初穂さんの中で、ぐさっときた台詞があります。
「人が人を一生好きだなんてあるのかしら?」
一生好きでいられる人なんて、いるのだろうか。
いつか、この思いも風化してしまうのだろうか。
結局、全てを置き去りにして、逃げたかのんちゃん。
10年の時間をかけて、弟くんとの関係の傷は塞がれたのだけれども、
(弟くん、いい男だから本当報われてほしい。)
(あと松木平くん。君もね。いいやつだったよ。)
じゃあ、先輩に対しての8年間の思いは?
一度、10年時間をかけて、ほっぽり出したその思いは?
その思いは枯れ果てて、いつか思い出になると思っていたのに、
時が解決してくれると思ったのに、
お互いに全てを洗い流してくれる人が見つかったはずなのに、
あの「思い出」の音楽が、全てを超越した。
10年間のときを全て超越するその感情は、もう、麻薬。
もーーーーーーーーどうしようもないな君たちは!好き!!(語彙力)
賛否両論なのもわかるわ、この最終回。
でも、このふたりの狂気を感じる「あげくの果て」の結末、
すっごく!素晴らしい!タイトル回収っぷりがそれを上回ったと思うんだよなぁ。本当秀逸。
「結局、不倫エンドじゃん」ってなるかもですけど、
どうしようもなく好きなんだから、しょうがないよ!
多分一生、不幸。でも逃げられないんだよ、お互いに。
(実際境さん、ズタボロだし)
例え悪いめぐり合わせだとしても、一生逃げられないんだよ。
もういいじゃん!!!!!!!!!!好き!!!!
幸せになって!!!
---------- 終わり --------------
次は、鬼滅の刃の感想を書こうかなぁ、と思います。アニメ化決まったし。